12月は例年より寒い日も多かったですが、発熱の方は、少なかった印象です。院内に関しては、消毒剤も新規採用や院内やエアコン清掃も業者さんに入ってもらって、新型コロナウィルス感染症対策を一層強化しております。

  1. 11月29日(日)は、日本内科学会主催の生涯教育講演会Bセッションが金沢市で開催されました。
    私はオンラインで視聴しました。内科全般にわたっての内容が、7題で講演されました。
    その中で慶應義塾大学医学部腫瘍センター教授の西原広史先生が、『ゲノム医療が切り開くがん治療』が特に興味深かったです。ゲノム医療が、コンパニオン診断と言われる部分的な遺伝子検査から、遺伝子パネルと言われる数百単位の遺伝子異常をスクリーニングする方法へ向かっていることを教えていただきました。また利用できる遺伝子の情報を集積した医療ビックデータから、正確な診断や治療に結びつく段階に近づきつつ免疫チェックポイント阻害剤あることを知りました。しかし保険適応などもあり、まだまだ実用面では課題もあるようです。
    また、徳島大学医学部呼吸器分野教授の西岡安彦先生が、『免疫チェックポイント阻害剤によるがん医療』のタイトルで講演が、興味深かったです。現在日本では免疫チェックポイント阻害剤が7種類認められていますが、悪性黒色腫や肺癌やリンパ腫や腎癌などで特に有効性が示されています。しかし副作用なども既存の抗がん剤とはほぼ異なり、注意喚起になりました。
  2. 12月2日(水)は、オンラインでCOPDの講演を視聴しました。
    京都大学医学部附属病院の呼吸器内科助教の佐藤篤靖先生が、『COPD患者に必要な治療とその理由』のタイトルで講演されました。話の前半の肺の解剖の話が特に興味深かったです。CTから3次元構成して、気管支の末端部分の構造を可視化して説明いただきました。新しいアプローチでしたので、大変参考になりました。

  3. 12/3日(木)は、11/20(木)の院内清掃に続いて、院内大型エアコンの清掃を業者さんにしていただきました。
  4. 11月21−22日に横浜で行われた第59回日本臨床細胞診学会秋季大会を、オンラインで視聴しました。
    12月11日から年末まで視聴できました。『肺癌細胞診判定基準の国際化を目指して』とのテーマで、茨城東病院の病理科南優子先生が講演されました。細胞診の国際的な進化が必要で、それに向けて努力されていることを理解できました。また感染対策セミナーで、東海大学医学部臨床検査学の浅井さとみ先生が、『病院感染対策の実際』のタイトルで講演されました。新型コロナ感染症の対策などよく理解できました。 エアゾル感染と空気感染が、厳密な意味では異なることも教えていただきました。
  5. 新型コロナウィルス感染症がまだまだ沈静化しそうにありませんが、来年も地域医療(豊中・吹田・箕面・千里中央)の一助になればと思います。

    ふなこし呼吸器内科 院長 船越俊幹