6月後半入るとやはり雨の日が多くなっております。蒸し暑さは体には応えますが、高温多湿は気管支には悪くない季節です。喘息の方も落ち着いている方が多く見られました。

  1. 6月後半は、呼吸器内視鏡学会学術集会がwebで開催されました。気管支鏡セミナーという1日がかりの一連の特別講演を視聴しました。最新の気管支鏡技術を知るいい機会になりました。また一般の学術集会では、自分にとっていい講演と思われるものがありました。『Bronchial Thermoplastyの適応と実際』のタイトルで、名古屋市立大学医学部呼吸器内科教授新実彰夫先生が、いわゆる気管支熱形成術の話をされました。重症喘息の気管支平滑筋を焼灼する治療です。当院にも術後通院の方がおられますが、かなりコントロールが改善されておられます。

    気管支鏡学会の写真
  2. 6月24日(木)はwebでCOPD(肺気腫)の講演会を視聴しました。『新時代のCOPD治療〜3本の矢の活かし方〜』とのタイトルで、東京医科大学八王子医療センター呼吸器内科教授寺本信嗣先生が講演されました。どこかで聞いたフレーズでしたが、COPDの新規吸入薬を中心とした説明でした。

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  3. 7月3日(土)は、久しぶりに座学で講演会を聴講しました。豊中市医師会主催の産業医講習会でした。『産業医ならびに学校医への合理的働き方改革について』のタイトルで、岡田邦夫先生が講演されました。新型コロナウィルスによってテレワークやアウトソーシングなど働き方が一変したことを説明いただきました。

    産業医ならびに学校医への合理的働き方改革についての写真
  4. 7月10日(土)は、webで『慢性閉塞性肺疾患と新血管イベントの管理〜循環器医の立場から〜』のタイトルで森山記念病院循環器センター長の清末有宏先生の講演を視聴しました。他科から肺気腫の話はあまり聞けないので、参考になりました。

    慢性閉塞性肺疾患と新血管イベントの管理の写真
  5. 7月14日(水)は、webで『大阪府臨床細胞講演会』を受講しました。3つの演題でした。大阪大学医学部産婦人科講師上田豊先生の子宮頸がんワクチンの話、奈良医科大学がんゲノム腫瘍内科教授の武田真幸先生の遺伝子パネルの話、関西電力病院病理部長の桜井孝規先生の病理における精度管理(IOS15189)の話など多岐に渡る内容でした。
  6. 7月15日(木)は、2つのweb講演を視聴しました。1つ目は『未治療COPDに対するファーストライン治療』のタイトルで、佐賀大学医学部呼吸器内科の高橋浩一郎先生の公演を視聴しました。2つ目は『各生物学的製剤の適切な使い分けについて』のタイトルで、北野病院呼吸器内科部長の丸毛聡先生の講演を視聴しました。その後に兵庫県の病院呼吸器内科医師とのディスカッションもあり、詳細な検討でした。

    未治療COPDに対するファーストライン治療01
    未治療COPDに対するファーストライン治療02
  7. 6月に入りようやくコロナワクチン接種にスムーズに行くかと思っていた矢先に、再びワクチン供給がかなり少なくなるとの要請がありました。7月半ばから新規接種のなかなかできない状況に陥っております。大変ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。

    ふなこし呼吸器内科 院長 船越俊幹