9月22日(日)から9月24日(火)まで、オンラインによる第60回日本呼吸器学会が開催されました。日本呼吸器内視鏡学会に続いてですが、いろんな講演を開催後も見れますので、たいへん勉強になります。下記に自分のためにも備忘録のようにポイントを記載しました。番号→タイトル→発表者(敬称略)で記載します。

まずは、肺非結核性抗酸菌症(NTM)up-to-dateという企画の講演を視聴しました。

  1. 『増え続ける肺非結核性抗酸菌症―疫学と診断―』
    公益財団法人結核予防会複十字病院呼吸器センター 森本 耕三

    NTMのほぼ90%を占めるのは、M.aviumとM.intercellurareの2つからなるいわゆる肺MAC症です。前者は日本各地に均等に分布していますが、風呂場環境が問題になっており、後者は西日本に多いのですが雨や黄砂が関係しているのではと考察されていました。
  2. 『治療・新薬も含めて』
    国立病院機構東名古屋病院呼吸器内科 中川拓

    現在もあまり救世主となるような薬の開発はありませんが、ALIS(吸入用アミカシンリポソーム製剤)という吸入剤が出てきたとのことでした。高濃度のアミカシンが肺の局所的に投与ができるようです。
    他にもホスト側因子と菌側因子の講演もされました。

現在一番トピックとなっている新型コロナ感染症のシンポジウムが緊急企画となりました。

  1. 『COVID-19 の診療と感染対策~第2 波の到来に備えて』
    大阪市立大学臨床感染制御学 掛屋弘

    やや曖昧であった医療者に必要な個人防護具(PPE)などを、デジタルにお示しいただきました。また、この冬に同時流行が予想されるインフルエンザとの診療の注意点についても講演がありました。
  2. 『インフルエンザの病態と重症化機序』
    慶應義塾大学呼吸器内科 石井 誠

    日本感染症学会が提言された「今冬のインフルエンザとCOVID-19に備えて」とのタイトルの図譜を示しされました。かなり明確に記載されており、参考になりました。

 今後の学会は、会場での聴講より、オンラインによる視聴となっていくと想像します。基本手には賛成ですが、すこし寂しい気もします。

ふなこし呼吸器内科 院長 船越俊幹