前回4月クリニック通信から少し時間が開きましたが、例年より4-5月は患者様が多く来院されました。待ち時間が長くなり、申し訳ございません。特に月曜日と土曜日が多く、症状の待てる方は、火曜日から金曜日のご来院をお勧めします。よろしくお願いいたします。

  1. 4月の桜の開花は、毎年隣の千里ペインクリニックから伺い知れます。本年の桜は例年より遅めでした。

    桜

  2. 4月中は、年1回の日本内科学会と日本呼吸器学会総会が開催されます。本年度も4-5月中は、webで閲覧できました。興味のあった講演を自分のための備忘録になるために、記載します。内科学会は2つ、呼吸器学会は4つの講演が特に興味を引きました。
    内科学会の一つ目は、『COVID-19の総括』のタイトルで、国際医療福祉大学医学部感染症学講座の松本哲哉先生が説明されました。もう一臓器なみの学問体系になっており、歴史も語れるような状況になっているなと感慨深くなりました。二つ目は、『進行性線維化を伴う間質性肺疾患(PF-ILD)の臨床』のタイトルで、自治医科大学呼吸器内科学部門坂東政司先生が講演されました。呼吸器内科が警戒する間質性肺炎の中でも重症化に至るこの疾患について、広範な説明がありました。

    内科学会1
    内科学会2

  3. 日本呼吸器学会は、4つが特に参考になりました。
    何といっても一番は、『成人に対する肺炎球菌ワクチンの使い分け』のタイトルで、琉球大学第1内科の山本和子先生が説明された講演です。現在3つの同ワクチンがありますが、アップデートされた内容を教えていただきました。そのほかの3つは、『抗酸菌感染症』のタイトルで、新潟大学呼吸器分野の菊池利明先生が結核と非結核性抗酸菌症の話を、『UIPとNSIPの画像診断CT』のタイトルで、関西労災病院放射線科上甲剛先生がいわゆる間質性肺炎のCT読影の特徴を、『呼吸器感染症とアレルギー性気道炎症の関連』のタイトルで東邦大学医療センター大橋病院呼吸器内科の松瀬厚人先生がウィルス感染と喘息の関係等を説明されました。

    呼吸器学会1
    呼吸器学会2
    呼吸器学会3
    呼吸器学会4

  4. ふなこし呼吸器内科 院長 船越俊幹