禁煙外来
勤務医の時期にはタバコによって肺を悪くされている方を多数見てまいりました。肺癌・慢性閉塞性肺疾患(肺気腫)・間質性肺炎など多くの肺の病気の原因となります。どうにかしてそういった方に禁煙をご希望していただけるかに心をくだいておりました。
禁煙外来もだいぶ認知されるようになっておりますが、まだ禁煙されていない方は本当にタバコがないと苦しいのだろうと思います。それは喫煙習慣の本質は「ニコチン依存症」という、治療が必要な病気であるからです。どんな病気も意志だけで治すことは困難ですので、やはり治療の介入が必要です。
現在は下記①-④のような要件を満たせば、健康保険で約3ヶ月間の治療を受けられます(3割のご負担として、13,000-20,000円程度です)。
飲み薬と貼り薬がありますが、それぞれの薬に特徴があります。どちらが合うかをご相談して、決めさせていただきたいと思います。
健康保険で禁煙治療をお受けになれる要件
- ①ニコチン依存症を診断するテスト(TDS)で5点以上
- ②(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上
- ③禁煙したいと思っている
- ④医師から受けた禁煙治療の説明に同意する
当院でも開院以来、禁煙外来をお受けに患者様が来院されています。現在のストレス社会で、喫煙のみが楽しみという方もおられます。しかしやはりお体を第一にと考えて、禁煙を成功していただきたいと思い、患者様とともにスタッフ(薬剤師・看護師・診療補助)ともどもサポートしてまいります。
(かなり特殊ですが、特に禁煙できるタイミングがあります。たとえば検診を受けて肺に影があったと言われて、来院された時です。この時が一番のやめ時です。肺に影があるとの指摘で本当に病気のある方はそう多くはありません。しかし精査中から禁煙してもらうと、成功率が高いとされます。)