例年より暑い日が続いています。豊中での内科の関連の講演会も多いですが、今回は横浜での学会にも出席してまいりました。
- 5月27日(金)は、ダニ舌下免疫療法の薬品メーカーの学術担当の方が来院されました。ダニ舌下免疫療法が喘息にもたらす恩恵について、教えていただきました。個人的にはやはり喘息にも有望であると実感しました。
- 5月28日(土)は、呼吸器専門の医師数人での会合がありました。喘息のコントロールが悪い時などに使用する気管支拡張剤(抗コリン剤)の使用について話し合いました。ガイドラインでも使用するタイミングは推奨されていますが、各医師によっても効果の実感が異なるようでした。適切にかつ効果的に使用する方法はまだ結論がつきませんでした。阪大呼吸器内科の木島貴志先生や京大呼吸器内科の松本久子先生など、著名な先生方も出席されていました。
- 5月29日(日)は、横浜で第57回日本臨床細胞学会総会(春期大会)に出席しました。今回は国際細胞学会と同時共催でした。中で2題の話が興味深かったです。東京医科歯科の稲澤譲治先生が、20塩基程度のマイクロRNAという機能性核酸で、悪性腫瘍などを治療する話をされました。将来有望な治療になると期待されていますが、かなり研究が進んでいました。もう一つは岡山大学病理部の吉野正先生が悪性リンパ腫の話をされました。悪性リンパ腫は1980年当時には3-4人/10万人であったのが、現在は22人/10万人に急激に増えています。診断・治療がこちらもかなり進歩して、ガイドラインも追加記載が多くなっています。講演が面白かったので、予約していた新幹線に乗り遅れてしまいました。
- 6月1日(水)は、済生会千里病院で胸部画像カンファレンスに出席いたしました。多発性筋炎の方々の肺病変を見させていただきました。膠原病の方の肺病変はいろんな特徴を持ちますので、いつも鑑別は本当に難しいと思います。
- 6月2日(木)は、院内でweb講演会を施行いただきました。今流行の“one airway one disease”の話を聞きました。たとえば喘息を肺の病気としてだけで見るのではなく、鼻炎なども含めて幅広く見て考える概念です。最近よく聞く話ですが、この概念の整理になりました。
- 少し前になりますが、4月24日(日)に超音波検査の講習会がありました。この時に肋骨骨折を超音波で精査する方法を教わりました。病院勤務の時代も整形外科の先生に(咳のし過ぎでの)肋骨骨折の有無を相談してもなかなか確定は困難でした。今後自分で確認できればと思います。
6月に入りスギ花粉も飛散もありませんので、ようやく舌下免疫療法ができる時期となりました。お待たせしましましたが、ご希望のかたはお知らせください。
ふなこし呼吸器内科 院長 船越俊幹