9月第3週に入り、朝夜はだいぶ涼しくなっております。咳の方が増えておられ、少し待ち時間が通常より長くなっております。比較的火曜日は少ない印象ですので、ご利用ください。
- 9月12日(水)は、蛍池の刀根山病院で第65回北摂呼吸器疾患研究会に出席いたしました。前半はQandA形式の呼吸器疾患患者さまの2症例の検討、後半は医療における人工知能(AI)開発の講演を聞きました。前半の一症例目は刀根山病院の発表でした。心臓弁膜症手術後に発生した肺炎の症例で、アミオダロンという薬による肺障害の可能性を考えるものでした。次に阪大医学部呼吸器内科から骨髄移植後のCTですりガラス陰影が起きた症例を報告されました。人工肺を廻して救命に至ったのですが、骨髄移植後の肺胞出血が原因であったとのことでした。後半のAI開発の講演は、医薬基盤・健康・栄養研究所の伊藤眞里先生が話されました。AIによって特発性肺線維症の病態解明と創薬していくことを阪大医学部呼吸器内科と共同研究をされているとのことでした。またこれが内閣府の推進する官民研究開発投資拡大プログラムPRISMと言う施策に認められて、追い風となっているとのことでした。
- 9月14日(金)は、院内で喘息のweb講演会を開催していただきました。喘息の治療試験の効果判定に呼気NO測定が用いられておられました。呼気NO検査の導入当初は、呼気NOを効果判定に使用するのはまだまだデータがありませんでした。しかし最近は積極的に喘息の治療効果指標として用いられているように思います。
- 9月15日(土)は、阪大医学部呼吸器内科との病診(病院と診療所をつなぐ)連携の会が、千里中央でありました。座長の阪大医学部呼吸器内科講師の木田博先生が中心となり、開催されました。講演は、阪大医療情報学招聘教員の中川彰人先生らが構築された『阪大病院ネット』を説明くださいました。医療情報網のシステム的な話はいつも混乱するのですが、わかりやすく話していただいたので、よくわかりました。
- 9月19日(水)は、蛍池の刀根山病院で定例の呼吸器の画像カンファレンスに出席いたしました。いろいろな肺病変を提示いただきました(器質化肺炎・髄膜炎加療中の肺野病変・喫煙中のairway centered interstitial fibrosis・陳旧性の膿胸・)。当院紹介のび漫性細気管支炎像の画像を供覧されても議題に挙げていただきました。マイコプラズマ肺炎も鑑別にあがったのですが、マイコプラズマ肺炎は細気管支炎像のほうが重症化を呈して、肺炎像のほうが治癒しやすいと教えていただきました。
当院は、看護師さんを募集しております。ご興味のある方は、是非ご連絡ください。
ふなこし呼吸器内科 院長 船越俊幹