10 月に入り、だいぶ過ごしやすい日が続いています。10 月に入ると毎年喘息の悪化がみられる方が多く見られますが、今年は少なめです。きちんと吸入・内服加療を守っておられたり、マスクの効果などがみられると考えます。新型コロナ感染症の予防が、喘息コントロールにも影響しているのでしょうか?

  1. 9 月 27 日(日)は、日本内科学会の生涯教育講演が京都国際会議場で開催されました。私は、オンラインで参加しました。
    慶應義塾大学呼吸器内科の福永興壱先生が『難治性喘息について』の講演をされました。古典的な喘息の機序として獲得免疫の他に、非アトピー性喘息や風邪など非特異的な刺激による喘息などの機序である自然免疫などを説明いただきました。

  2. 10 月 23 日(金)は、大阪府国民健康保険組合に出向きました。
    国民保険の患者様のみでありますが、呼吸 NO(一酸化窒素)測定の検査を保険適応から除外されていることがあり、疑義を申し出しました。呼吸 NO 測定の喘息の診断での重要性はゆるぎなく、治療の反応性やコントロールの評価に有用であることは、呼吸器学会のガイドラインにも記載されており、どうしても必要な検査です。
    審査される医師も、その重要性は認められておりましたが、医療経済的な猶予もして欲しいとのことでした。残念でしたが、医療費の財源となる日本の経済状況を考えると理解するしかないのでしょう。喘息患者様の日々のコントロールをより観察することが大事であると肝に銘じました。
  3. 10 月 30 日(金)は、ながや内科の永谷憲歳先生が COPD(肺気腫)についての講演をオンラインでされました。
    私はオンラインで視聴しました。COPD について整理できました。

  4.  10 月 26 日(月)から、65 歳未満の全ての方にインフルエンザワクチン接種が開始となりました。当院でも例年になく、接種希望者が多く来院されました。
    当院通院歴のある方に限らさせていただいておりますが、今年から初めて打つ方も多くも見られました。次は新型コロナ感染症のワクチンが早く開発されることを望みます。

    ふなこし呼吸器内科 院長 船越俊幹