3月は例年並に花粉症を患う方が多く、そのためにコントロールが不良になる喘息患者さまが多かったように感じました。

  1. 3月2日(火)は、webにて『コロナ禍の喘息診療・・』とのタイトルで、高槻赤十字病院呼吸器内科センター長呼吸器科部長の北英夫先生が、講演されました。
    喘息治療のトリプル製剤について、詳細な検討と評価を説明いただきました。去痰にも期待できることを教えていただきました。
  2. 3月17日(水)は、難治性喘息患者に使用するバイオ製剤のセミナーがwebでありました。今からおよそ15年ほど前の近畿中央病院勤務の時に一緒に働かせていただいた呼吸器外科の西岡清訓先生が司会をされており、懐かしく思いました。
  3. 3月20日(土)は、第108回日本呼吸器内視鏡学会近畿支部会・第24回呼吸器内視鏡セミナーがwebで開催されました。三宅浩太郎先生が(大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器・免疫内科学講座)超音波内視鏡の話を、他にもクリオバイオプシーなど先端の呼吸器内視鏡の講演を聞きました。
  4. 3月25日(木)は、webにて2講演をはしごして視聴しました。この日の夜に気になる講演が2つありましたが、通常の講演会場での参加ならば、どちらか1つを諦めなければなりません。しかしwebなので、両方とも視聴できました。1つは関西医科大学耳鼻科講師の小林良樹先生が、『Airway Medicineという視点から難知性喘息と向き合う』というタイトルで、耳鼻科から見た喘息の取り組みを話されました。吸入ステロイドの経鼻呼出やバイオ製剤の話を、耳鼻科の好酸球性副鼻腔炎と絡めて説明いただきました。2つ目は関西労災病院放射線科部長の上甲剛先生が、『肺抹消の構造と抹消胸膜下優位の浸潤影、すりガラス影を示す疾患;COVID-19肺炎とその鑑別診断』とのタイトルで、講演されました。COVID-19肺炎の時間経過による特徴を説明いただきました。本当にためになる内容(球形・円形のすりガラス陰影がCOVID-19肺炎の主な特徴)で、最近の講演の中でもとても秀逸な内容でした。

  5. 3月に入り、新型コロナウィルス感染症の感染者数がかなり減りました。しかし3月下旬は、COVID-19が再増加しております。ワクチン接種されるまでは、3密を避けてお過ごし下さい。

    ふなこし呼吸器内科 院長 船越俊幹