暖冬と言われていましたが、3月はまだ寒い日も多く感じられます。COVID19とインフルBの患者様が確認されますが、パンデミックという状況ではありません。流行しないほうがいいかと思いますが、集団免疫を獲得するには程よいペースかと思われました。
-
2月21日(水)は、webで咳についてのセミナーで2題の講演を視聴しました。一つ目は『咳嗽治療 up date in 2024』のタイトルを北野病院呼吸器内科部長丸毛聡先生が講演されました。2月初旬も講演にもありましたが、今回もたいへん参考になりました。二つ目は『慢性咳嗽における慢性上咽頭炎の関与と上咽頭擦過療法(EAT)の効果』のタイトルで田中耳鼻科院長田中亜矢樹先生が講演されました。いわゆるBスポット療法と呼ばれるものでしたが、有用性などをお聞きしました。
-
2月28日(水)は、2つの講演会をweb視聴しました。まずは新潟大学医歯学総合病院呼吸器内科病院教授小屋俊之先生が、『アスリート喘息の現状と最新治療アプローチを紐解く』のタイトルで説明されました。かなり勉強になりましたので、まとめて、HPに載せました。ご興味のある方はご覧ください。次に「胸部レントゲンの読み方~そのレントゲン正常ですか?~」のタイトルで、大阪府済生会吹田病院呼吸器内科の茨木敬博先生が講演されました。私もいつも胸レントゲン読影で行っている(小三J)の手法を紹介されました。最近はこの手法が多いのかなと思いましたが、実際の例に供覧された写真はかなり判断が難しいものが多く、少し肝が冷えました。当院でも長い咳で他院通院されていた方が来院いただき、胸レントゲンを撮ると肺炎・進行性肺癌・難治性間質性肺炎であったなどは珍しくはありません。1枚の胸レントゲンですが、咳が長引く場合は、必ず行うべき検査です。
-
3月9日(土)は、web講演2つと会場講演1つを梯子しました。まずは、webで感染症の講演会で、2題の講演を視聴しました。1題目は藤田大学の検査室の先生が、感染症における検体採取から診断に至る過程を説明されました。2題目は阪大感染症教授の忽那先生のCOVID-19感染症を中心とした内容を話されました。最新のコロナワクチンの現在の有用性を述べられました。現在の中心となるオミクロン株の亜型JN.1型には、感染予防効果は50%を超える程度ですが、重症化にはおよそ70%を超える効果を持ちえるとのことです。また他の情報(Lancet Res med 24年1月)においてですが、後遺症発生も減少させます。今後は、秋冬に年1回の接種になるそうです。65歳以上と基礎疾患を持つ60歳以上の方が公費助成される予定です。次はwebで、舌下免疫療法の講演会を視聴しました。福井大学からアメリカに留学中の木戸口正典先生が、スギの舌下免疫療法の話をされました。「舌下免疫療法の効果は予測できるか?」「舌下免疫療法の効果は遺伝するか」の問いに対して、「効果を予測する指標はあるが、実用化はまだしていない」「一部遺伝が関連する。特にHLA遺伝子が注目されている。」の答えでした。最後に夜に大阪市内の会場参加で『PX・行動経済学からイノベーションする吸入療法』のタイトルで三浦メディカルクリニック院長井上哲平の講演を聴講しました。行動経済学から見た患者様目線のクリニックの喘息治療を講演されました。
-
3月23日(土)は、webで『診療所における生物学的製剤の導入の実際』のタイトルで佐々木内科クリニック院長の佐々木徳久先生が講演されました。
ふなこし呼吸器内科 院長 船越俊幹